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SEO×AIのループ設計|HerdrとAPIで改善を続ける方法

SEO×AIのループ設計|HerdrとAPIで改善を続ける方法のアイキャッチ

SEOにAIを使うなら、最初に自動化したいのは「記事を書くこと」ではありません。直すべきページを見つけ、1本ずつ改善し、結果を確かめることです。

記事を増やすだけなら簡単です。難しいのは、どの記事を、なぜ直し、何をもって成功とするかを決めること。ここが曖昧なまま自動化すると、読まれない記事と確認作業ばかりが増えてしまいます。

この記事では、Search Console、Ahrefs、Herdrを使って、SEO改善を無理なく続ける仕組みを作ります。最初からすべてを自動化する必要はありません。まずは「改善候補を毎週3本出す」ところから始めましょう。

SEOの検証ループ生成ではなく、観測から再検証までを1つの仕事にする。
1観測GSC・順位・CV
2選定価値×勝ち目
3制作一次情報を追加
4検証build・表示・事実
5学習結果を記録

公開前のチェックに通らなければ修正します。公開後は28日間の変化を確認し、次に直す内容を決めます。

SEOのループ設計とは?

検索データを確認し、直すページを選び、修正し、公開後の変化を確かめる。ここまでを一つの仕事として繰り返せるようにすることです。

流れは次の5段階です。

  1. 見つける:Search Consoleで、伸びそうなページを探す
  2. 選ぶ:事業への近さと改善余地を比べ、1本に絞る
  3. 直す:不足している説明、事例、図解、内部リンクを加える
  4. 確かめる:事実、文章、表示、リンク切れを確認する
  5. 振り返る:公開後の数字を見て、次に直す内容を決める

一度きりの指示を工夫するのがプロンプトの改善だとすれば、ループ設計は「毎週同じ品質で仕事を進めるための段取りづくり」です。SEOは公開後にもデータがたまるため、この方法とよく合います。

なぜ「記事作成」から自動化しないのですか?

作る速さより、何を作らないかを決める方が大切だからです。

検索需要がない。既存記事と内容が重なる。自社だから書ける経験がない。このようなテーマを速く書いても、成果にはつながりません。

Googleも、生成AIの利用そのものを問題にはしていません。一方で、読者への価値を加えずに大量のページを作る行為は、スパムポリシーに触れる可能性があると案内しています。

そこで、AIには候補集めや下調べを任せます。公開するかどうかは、読者への価値、事実、ブランドへの影響を人が見て決めます。

どの道具を、何に使いますか?

道具は多いほどよいわけではありません。次の役割がそろえば始められます。

役割道具の例ここで見るもの
自社の検索データSearch Console API検索語、ページ、表示回数、クリック率、平均掲載順位
市場と競合の確認Ahrefs API v3検索数、難易度、流入可能性、競合ページ
複数の作業を管理Herdr担当ごとの進み具合、確認待ち、完了した作業
記事の修正Git、CMS本文、タイトル、図解、内部リンクの変更
公開前の確認ビルド、リンク検査、ブラウザ確認エラー、リンク切れ、パソコン・スマートフォンでの表示
結果の記録スプレッドシート、データベース仮説、変更日、変更内容、公開後の数字

Search Consoleの数字は、自社サイトで実際に起きたことです。Ahrefsの数字は、市場や競合を比べるための推定値です。同じものとして扱わないようにします。

改善するページはどう選びますか?

最初は、Search Consoleから次の条件に合うページを探します。

  • 直近28日間で表示回数が100回以上ある
  • 平均掲載順位が7位から15位にある
  • 事業につながる検索語で表示されている
  • すでに記事があり、内容を足せば検索意図に近づける
  • 前の28日間と比べて、クリック率か順位が下がっている

この条件は絶対ではありません。サイトの規模が小さければ、表示回数は20回からでも構いません。大事なのは、毎回同じ基準で候補を並べることです。

候補が出たら、次の4項目を5点満点で採点します。

判断すること5点になる状態
事業への近さ問い合わせや購入の前に読まれるテーマ
伸びしろ少しの改善で検索結果の上位を狙えそう
独自性自社の経験、数字、画像、具体例を加えられる
手間1週間以内に公開まで進められる

合計点が高いものから、まず1本だけ選びます。同点なら、独自性の高い方を優先します。

Search Console APIでは何を取得しますか?

最初に必要なのは、ページ、検索語、クリック数、表示回数、クリック率、平均掲載順位です。

直近28日と、その前の28日を取得して比べます。日々の小さな上下ではなく、ある程度まとまった期間で見るためです。

注意点もあります。Search Analytics APIは、すべての行が返ることを保証していません。クリック数の多い上位データが中心です。そのため、「APIに出てこない検索語には需要がない」とは判断できません。

また、取得した数字だけで記事を直さないようにします。実際の検索結果を開き、上位ページがどのような疑問に答えているかも確認してください。

Ahrefs APIはどこで使いますか?

Search Consoleで見つけた候補に、本当に取り組む価値があるかを確かめるために使います。

Ahrefs API v3のKeywords Explorerでは、検索数、キーワード難易度、流入可能性などを取得できます。たとえば、次のように使い分けます。

  • 検索数:その検索語がどれくらい調べられているか
  • 難易度:上位表示の難しさを比べる目安
  • 流入可能性:上位ページが関連する検索語全体から得ている推定流入
  • 検索意図:情報収集、比較、購入など、検索する目的

ここでも推定値をそのまま正解にはしません。自社のSearch Consoleで表示が発生しているなら、検索数が小さく見えても候補に残す価値があります。

Ahrefs APIは、取得する項目や行数に応じて利用枠を消費します。必要な項目だけを指定し、同じデータは一定期間保存して使い回すと無駄を減らせます。

HerdrはSEOで何をしてくれますか?

HerdrはSEOツールではなく、複数のAIエージェントやターミナル作業をまとめて見るための場所です。

たとえば、次のように担当を分けます。

  • 調査担当:Search ConsoleとAhrefsから候補を3本出す
  • 編集担当:選ばれた1本の構成と本文を直す
  • 確認担当:出典、数字、日本語、リンク、表示を確認する

それぞれを別の画面で動かしても、Herdrなら「作業中」「確認待ち」「完了」を一覧で追えます。CLIやローカルのSocket APIから、画面の作成、指示、状態確認、完了待ちも行えます。

ただし、人数を増やせば品質が上がるわけではありません。編集担当と確認担当に同じ指示を渡すと、同じ思い込みを共有することがあります。確認担当には完成原稿だけでなく、出典と確認項目を別に渡してください。

1回分の仕事をどう決めますか?

自動化を始める前に、1回分の仕事を短い仕様書にします。次の内容があれば十分です。

目的

表示回数が多く、平均掲載順位が7位から15位の記事を1本改善する。

入力する情報

  • 直近28日と、その前の28日のSearch Consoleデータ
  • Ahrefsで確認した検索数、難易度、流入可能性
  • 現在の記事
  • 検索結果の上位5ページ
  • 自社で追加できる経験、数字、画像

公開前に通す確認

  • 見出しの直後に、質問への答えがある
  • 出典と取得日が分かる
  • 自社だから書ける具体例が一つ以上ある
  • 内部リンクが切れていない
  • ビルドに成功する
  • パソコンとスマートフォンで読める
  • 日本語を声に出して読んでも不自然ではない

途中で止める条件

  • 独自の情報を追加できない
  • 既存記事と検索意図が重なる
  • 事実を確認できる出典がない
  • 2回直しても公開前の確認を通らない
  • APIの利用枠や確認時間が上限を超える

ここまで決めておけば、「もっとよくして」のような終わりのない指示を減らせます。

作る担当と確認する担当はどう分けますか?

作る担当は記事を改善し、確認する担当は公開してよい証拠をそろえます。

確認する担当には、次の順番で見てもらいます。

  1. 数字と固有名詞は出典どおりか
  2. 検索した人の疑問に答えているか
  3. 自社の経験や具体例が入っているか
  4. 日本語は自然か
  5. リンクと表示に問題はないか

誤字やリンク切れのように、正解がはっきりしたものは自動で修正できます。一方で、検索意図、法務、ブランド表現は人が判断します。

公開後はいつ結果を見ますか?

公開直後の順位を見て、すぐに書き直す必要はありません。まず評価する日を決めて待ちます。

目安として、公開または更新から28日後に、変更前の28日間と比べます。

  • クリック数は増えたか
  • 表示回数は増えたか
  • クリック率は上がったか
  • 狙った検索語の平均掲載順位は動いたか
  • 問い合わせや資料請求につながったか

数字が下がっても、すぐ元に戻すとは限りません。季節性、検索結果の変化、Googleの更新なども確認します。そして、一度に複数の場所を直しすぎないこと。何が効いたのか分からなくなるからです。

最初の4週間はどう進めますか?

いきなり大きな仕組みを作らず、次の順番で試します。

1週目:候補を出す

Search Consoleから改善候補を3本出します。まだ記事は自動で直しません。

2週目:1本だけ直す

人が1本を選び、AIに構成案を作らせます。編集と公開は人が行います。

3週目:確認を分ける

記事を作る担当とは別に、事実、日本語、表示を確認する担当を置きます。

4週目:記録を残す

「なぜ選んだか」「何を変えたか」「いつ結果を見るか」を1行ずつ残します。ここまで安定してから、HerdrやAPIで繰り返せる範囲を広げます。

最初の目標は、記事を10本作ることではありません。改善候補を選び、1本を安全に公開し、あとから結果を比べられることです。

よくある疑問

AIに記事の全文を書かせてはいけませんか?

下書きに使うこと自体は問題ありません。ただし、出典、経験、判断までAI任せにすると、どの会社でも書ける内容になります。構成の整理や言い換えには使い、自社の経験と最終判断は人が加えてください。

Ahrefs APIがなくても始められますか?

始められます。最初はSearch Consoleと実際の検索結果だけでも十分です。候補が増え、競合や市場を同じ条件で比べたくなった段階でAhrefsを加えます。

毎日改善した方が早く成果が出ますか?

同じ記事を毎日直すのはおすすめしません。検索結果に反映される前に次の変更を重ねると、何が効いたのか分からなくなります。変更日と評価日を決め、その間は別の記事に取り組みます。

どこまで自動化すればよいですか?

失敗してもすぐ戻せる作業からです。データ取得、候補の並べ替え、リンク検査は自動化しやすい領域です。公開、法務、ブランド表現は人の確認を残します。

まずは「候補を3本出す」から始めよう

最初に作るのは、大がかりな自動執筆システムではありません。Search Consoleから改善候補を3本出し、その理由を添える小さな仕組みです。

その3本から人が1本を選び、直し、確認し、28日後に結果を見る。この一巡ができれば、次に自動化すべき場所が自然に見えてきます。

全体の道具選びはマーケターのAI技術スタック、SEO施策の優先順位はひとりマーケターのSEO完全ガイドで詳しく解説しています。

参照した一次資料

執筆: 松田 怜央 / 編集・運営: 株式会社丸の内インベストメントグループ。本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の判断は各専門機関の情報をご確認ください。